2008年03月06日 (木) | 編集 |
![]() | 行きずりの街 (新潮文庫) 志水 辰夫 新潮社 1994-01 by G-Tools |
女生徒との恋愛がスキャンダルとなり、勤めていた都内名門校を追われた元教師。
その後郷里で塾の講師をしていた彼は、失踪した教え子を探して再び上京した。
教え子を探しているうちにその失踪に自分を追放した学園が関わっていることを知る。
++++++++++
権力や地位を手に入れる為に手段を選ばない、裏社会を舞台にしたようなお話でした。
そしてそれを背景に純愛描かれているような、そんな感じです。
正直なところ感動したという印象は残りませんでした。
ただ、ストーリー展開にはとてもドキドキさせられたと思います。
一番の黒幕はかなり早い時期にわかりますが、周囲の人間がどう関係していて誰を信用できるのか、それがイマイチ掴みきれなくて先が気になってしまいました。
背景が背景だけに暴力的なシーンもあってハラハラしたし。
でもいくらフィクションとはいえ暴力シーンは苦手です(^^;)
そんな裏社会的な場面とは別に、主人公である波多野の恋愛も同時に語られていきます。
生徒との恋愛が明るみに出て学園を追われた波多野は郷里に戻りますが、そこで経営している塾の教え子が東京で失踪したのを知り再び上京してきました。
その教え子を探すうちに、元の妻・雅子に出会います。
教師と生徒の恋愛といっても、雅子の在学中はそれを隠し、卒業を待ってから結婚したのですが、悪意に利用されちゃったんですよね。
別れた後もお互い気持ちは残っていたようで、再会後もなんだかんだとあるわけです。
でも私は雅子のことはあまり好きなタイプではないですね。
何だか投げやりな生き方をしているような気がしたから。
ただ、環境がそうさせただけで本質は違うんじゃないか、って期待は残ってます。
それにしても・・・女は強くて怖い(笑)
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2008/03/06 22:36 | その他(さ行) | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2007年09月25日 (火) | 編集 |
![]() | 窓際OL トホホな朝ウフフの夜 (新潮文庫) 斎藤 由香 新潮社 2006-09 by G-Tools |
入社以来十何年も出世しない窓際OL。
初めて異動になった部署での仕事は「精力剤」のPR。
会社の裏話を暴露しつつOLライフを楽しむ某有名作家令嬢の爆笑エッセイ。
++++++++++
タイトルを見て勝手に中身を想像し、共感することによってストレス発散の役にたつかと思って読んでみましたが・・・ストレスたまりました(笑)
私の一方的な思い込みだったので仕方ないのですが、この方のこの会社ライフもOLなんですね。
私の思う(自分も含め)OLとは随分と印象が違って驚きました。
私に言わせれば彼女は窓際OLではなく、お嬢様のマイペースな会社ライフです
まあ多少僻みも入っているのは許して下さいな(笑)
自分の知らない世界を知れて楽しいと感じる方もいると思うのですが、私としては、はぁ〜?でした(笑)
内容は自身の会社の暴露話を面白おかしく書いたものです。
もともとエッセイは苦手なのに・・・迂闊でしたー。
(過去に読んだエッセイがたまたまどれも他人の暴露話や悪口が多かったのでトラウマになってます)
彼女の仕事は悩める世の男性に「精力剤」を売ること。
作家の誰それが使ってるだとか、実名出してそこまで書いて良いの?って感じでした(もちろん許可はとっているのでしょうけど)
下ネタや会社と家族の暴露話、それも気持ちよく笑える感じなら良いのですが、途中で挫折してしまおうかと考えてしまいました(--;)
唯一良かったのは、子供時代の思い出を書いた章かな。
この作者の方は某有名作家の娘さんです。
まあ、実名で書いてるのでここで伏せる必要もないのですが一応。
この某作家さんと、その他名前の出てきた数人の作家さんの作品を、私が手にとることはないかもしれません。
裏話なんて上手に書かなければ悪影響です。
作家さんに悪い印象を持ってしまったら、その作品を読もうなんて思いませんから(私は)
と、辛口感想でした。
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2007/09/25 23:23 | その他(さ行) | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2007年09月18日 (火) | 編集 |
![]() | 八月の博物館 瀬名 秀明 新潮社 2006-09 by G-Tools |
小学生最後の夏休み。
トオルは偶然見つけた博物館で美宇と出会う。
時空を超えて移動出来るこの建物から二人は過去のエジプトへ。
しかし封印されていた邪悪な力が解き放たれてしまった。
++++++++++
とても面白かったのですが、頭の悪い私にはちょっと理解が追いつかない部分もありました(^^;)
複数の時代が入り混じって語られるお話は混乱しがちです。
現状を理解するのに時間がかかるの〜。
小説の中で著者が小説を書いていて、その小説がトオルの冒険物語。
トオルの冒険は著者自身の体験ということになっています。
これを理解したのは結構読み進めてからだったのでやっぱり私は鈍いんだろうなぁ。
小学生最後の夏休みにトオルは偶然(ホントは違うけど)不思議な博物館を見つけます。
そこで出会った少女・美宇と共にその博物館で様々な時代と場所に行きました。
とことんそっくりな物を作り上げると本物と同調するらしいです。
ここでは過去と現在と未来が多分同居している感じ。
その仕組みの説明もあったけどあまりピンときません(^^;)
そっちの方面に興味を持って読む方も多いのでしょうけど、私は単にトオルの冒険を楽しみました。
冒険の中心となるのがエジプト。
遺跡や発掘品の話が出てきます。
実は私はそういうのが大好きで、古代エジプトの本は昔たくさん読みました(あまり身についてはいませんが)
謎は残ったままですが、多分これ以上解明されなくても良いもののような気がするし。
トオルと美宇ら過去と現代を行き来しながら体験する不思議な冒険は普通に楽しかったです。
描写される映像を頭の中で自由に再現してみるといのも面白い作業でした。
この物語の中で一番男前だったのはやっぱりジャックだと思いますけどね(笑)←黒猫です。
でもこの小説は、トオルの冒険を通して別のことを書いているんだろうな、とも思います。
小説を書くという小説、みたいな感じがしました。
参考になる表現も多かったです。
それにしても夏というのはドラマの起きそうな季節ですよね。
特に子供にとっての夏というのは特別な気がします。
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2007/09/18 00:00 | その他(さ行) | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2006年10月14日 (土) | 編集 |
![]() | 都市伝説セピア 朱川 湊人 文藝春秋 2006-04 by G-Tools |
祭りの見世物小屋で河童の氷漬けを見た少年の物語「アイスマン」
事故死した親友を助ける為にタイムスリップを繰り返す「昨日公園」
都市伝説に惑わされ、殺人鬼となる「フクロウ男」
会ったことさえなく、既に死んだ男に恋し続ける「死者恋」
罪悪感を持つ相手の姿が見えてしまう「月の石」
人間の心の怖さや哀しさを描いた5編の物語。
++++++++++
どの物語もとても懐かしい感じがしました。
インターネットというツールが出てくるお話もあるのに、やっぱりどこかノスタルジックなんです。
都市伝説というのは、私の周りにもありました。
子供の頃の話ですけどね。
もうあまり覚えていないのですが、「口裂け女」は有名でした。
「トイレの花子さん」もありましたね。
絶対嘘だと思いつつも何故か怖かった(笑)
この本を読んだらそんなことを思い出しました。
子供の頃って、こういう怖い話も嘘っぽい話も、結構それなりにリアルでしたよね。
今思い出してみれば、子供の頃というのはとても不思議な時間が流れていた気がします。
全くの余談ですが、社会に出てから聞いた都市伝説に「100キロババア」というのがありました。
高速道路を時速100キロ以上出して走るとおばあさんが追いかけてくるという・・・(^^;)
怖いというより、一度お会いしたいので走ってみようか、なんて友達と笑ったものです。
都市伝説ってそんな感じですよね。
怖いけどちょっと経験したくもあるような・・・。
この本の中の5編の中で、どれが好きかと言われると私は悩みます。
正直どれもインパクトは薄かったんですよね。
だいたいのストーリーは何となく途中でわかってしまうし。
「フクロウ男」だけはちょっと驚く結末だった・・・かな(^^;)?
でも、これといったインパクトもない代わりに、朱川さんの他の作品も読んでみようかな、という気にはなりました。
社会の陰に、こんな世界もあるのかもしれない、という身近さを感じたような気がします。
***
私の手元には積読本がたくさんあって、妙なトコに拘る私は律儀に購入順に読んでいます。
でもこの「都市伝説セピア」は先週購入し、先に読んでしまいました。
目的があって買った本だったからです。
今の方がいいかな〜と。
先日、フジテレビで放送された「世にも奇妙な物語」というSPドラマの中の1編として「昨日公園」がありました。
見終ってから原作があるのだと知り、読みたくなって早々に購入したものです。
大筋は同じものの、登場人物の設定のあまりの違いにちょっと驚きました。
原作を読んでからこのドラマを楽しみに見た方は面食らったかもしれませんねー。
何より主人公が原作では小学生なのに、ドラマでは大学生ですもん。
ただ、私個人としては、小学生より大学生の方がしっくりきました。
陽介が最後に選んだ苦しい決断。
親友の為に自分はどうしてやれるのか。
このあたりの流れが、小学生ではちょっと違和感があるような気がしたので。
ちなみに、私はドラマを先に見たのでこういう感想になっています。
そしてドラマで主役の陽介を演じた堂本光一さんの大ファンでもあります。
そんなつもりはなくても、多分無意識に多少贔屓目には見ているでしょう(^^;)
でも、どんなに好きな人が演じていても滅多にドラマは2度見しない私がこのお話は何回も見ました。
何度見ても最後は切なくなりました。
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2006/10/14 23:03 | その他(さ行) | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2006年09月21日 (木) | 編集 |
![]() | ブルースカイ 桜庭 一樹 早川書房 2005-10-07 by G-Tools |
1627年、ドイツ。
魔女狩りが行われているレンスに住む10歳の少女・マリー。
2022年、シンガポール。
3Dアーティスト・ディッキーは自ら制作に携わった3Dの中で絶滅したはずの“少女”に出会う。
2007年、日本。
鹿児島で平凡な高校生活を送るソラが最後に見たものは・・・。
3つの箱庭と、それを繋ぐ少女の物語。
++++++++++
この先どうなるのだろう?とすごく気になりながら読み進めていたのに、最後には何となく消化不良な感じが残りました。
物語としてはとても面白いと思うのですが、何か物足りないというか・・・。
3つの時代の3つの物語が出てきますが、それらが一人の少女によって繋がれます。
最初の物語が「魔女狩り」という時代背景を持っていて、そういった時代の物語が好きな私はとても興味深く読んでいました。
が、次の物語では一気に未来になります。
コンピューター管理されたような未来の世界は比較的リアルに感じられますが、精神的なものはとても複雑で抽象的。
ちょっと苦手です(^^;)
そして3つ目は日本の鹿児島。
発端はここだったのですが、終わったところから物語が始まっていてちょっと意外でした。
とにかく謎の多い物語です。
でもそれが最後に全部明らかになるのかと思ったら、ほとんどが謎のままで、自分で考えなさい状態。
気になることも辻褄が合わないこともいっぱい残ってしまいました。
物語同士がリンクしているように思う部分も多いのに、結局はそこのところどうなのかわからないままだし・・・。
でも、きっと私が読みながら思い描いていたお話とは違うんだろうなぁ、と思います。
ちょっと残念(><)
この本のタイトル「ブルースカイ」は3つの物語に共通のキーワードです。
でも、時代によって理解の仕方が違ってしまうのが面白いと思いました。
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2006/09/21 23:41 | その他(さ行) | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2006年06月17日 (土) | 編集 |
![]() | 解夏 さだ まさし 幻冬舎 2003-12 by G-Tools |
東京で教師をしていた隆之は徐々に視力を失っていくという病気にかかり、故郷の長崎に戻った。
やがてそこに東京に残してきた恋人・陽子がやってくる。
いつその時が来るのかと思い悩みながらも、隆之は故郷の光景を心の中に刻み込もうと長崎の町を歩く。
そんなある日、隆之と陽子は偶然出会った老人に「解夏」の話を聞いた。
表題作他3編。
++++++++++
「解夏」という言葉の意味をはじめて知りました。
昔の修行僧は雨期の間は托鉢等に出歩かず、庵に集まって座禅をしながら共同生活を送ったそうです。
その行に入る日が結夏、行があける日が解夏。
仏教からきていた言葉だったんですね。
隆之は徐々に視力を失うという病気になってしまいます。
だんだん薄れていく視界の中で失明の恐怖を抱えて暮らすのは、本当に辛いことではないかと思います。
光を失う・・・考えただけでも怖いです。
今当たり前に見えているということに感謝しました。
失明した時が隆之にとっての「解夏」
失明の恐怖から解放される時です。
穏やかに迎えたその時でしたが、とても寂しい瞬間でした。
この本には表題作「解夏」の他、3編の小説がおさめられていました。
どれも故郷と家族をテーマにした作品です。
どの作品もとても穏やかでどこか寂しい印象を受けました。
哀しいというよりは静かなイメージ。
時々泣きそうになるけど、振り返ってみれば残るのはやっぱり穏やかさ・・・みたいな。
作者のさだまさしさんは、ご存知の通り有名なシンガーソングライターです。
そのさださんの歌の印象がそのまま小説になっている感じでした。
読んでいる間、何故か「精霊流し」のメロディが頭の中に流れていました。
最後に解説を読んだらそこで「精霊流し」の話題にも触れていて驚きです。
私は特別にさださんのファンではありませんが、1枚だけアルバムを買ったのを思い出しました。
CDを置いている棚から探し当てて見ると、アルバムのタイトルは「帰郷」。
まさにこの小説にぴったりでまたまた驚きです。
この小説を読んだ後に聴いてみるのも良いかな・・・。
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2006/06/17 00:00 | その他(さ行) | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2006/06/17 00:00 | その他(さ行) | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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