2007年03月22日 (木) | 編集 |
![]() | ダ・ヴィンチ・コード(上) ダン・ブラウン 越前 敏弥 角川書店 2006-03-10 by G-Tools |
ルーヴル美術館の館長が何者かに殺され、死体はダ・ヴィンチの有名な素描「ウィトウィルス的人体図」を模した形で横たわっていた。
殺害当夜、館長と会う約束をしていた大学教授・ラングドンは警察より協力を求められる。
そして現場に駆けつけた館長の孫娘・ソフィーは、祖父が自分に残した暗号に気付いた。
++++++++++
話題を呼んだこの作品を今頃読んでます。
文庫本になってくれて本当に良かった(^^;)
すごく面白かったです。
推理小説としてもとても面白かったし、歴史や美術のことを知ることが出来て参考になりました。
知識があるわけではありませんが、私は昔からこういった分野が大好きです。
特にルーヴル美術館など、わざわざ本を買って読んだりしたし、テレビで特集があれば見てました。
そういえばこの「ダ・ヴィンチ・コード」も映画化される時に特別番組をやってましたね。
関係ありませんが、私はルーブル美術館前のピラミッド建設は反対派でした(笑)
物語はルーブル美術館の館長が、美術館内で殺されるところから始まります。
館長が死ぬ前に残した謎のメッセージ。
ラングドンとソフィーが警察の追跡を逃れながらその謎を解明していきます。
同時に名画に隠された謎や、歴史上の謎が数々浮上してきて、とても興味深いものがありました。
「モナ・リザ」とか「最後の晩餐」といった絵画は誰もが一度は目にしたことがあるものです。
けれどこの本を読むとそれらの名画が何となく怖くなりました。
天才画家の有名な絵画、くらいに思っていた作品にとんでもない意味が隠れていてびっくりです。
この絵画、夜中に一人では見れないかも(^^;)
ラングドンとソフィーが捜し求めたのは「聖杯」です。
それはキリスト教の真実を公にするもので、教会は何としてもその真実が明るみに出るのを阻止したい。
そして何人もの人間が聖杯を追いかけることになります。
聖杯が一体どんなものなのかもわからないし、唯一秘密を知る館長は複雑な暗号を残して亡くなりました。
結果に行き着いてみれば「何で?」という感じがしないでもないですが、きっとそれはそれでよいのでしょう。
私としてはそういう歴史の秘密部分を明らかにしながら、たくさんの歴史的なものを知ることが出来たのが楽しかったし。
推理小説的な部分は、黒幕の影はあるのにその存在がなかなか明らかにならないのが面白かったです。
物語が進むにつれて誰もが怪しくなってくるんですから。
館長を殺した実行犯が、何だかとても気の毒だった気がします。
いえ、一番気の毒なのは欲望の為だけに殺された被害者なのですけど。
![]() | ダ・ヴィンチ・コード(中) ダン・ブラウン 越前 敏弥 角川書店 2006-03-10 by G-Tools |
![]() | ダ・ヴィンチ・コード(下) ダン・ブラウン 越前 敏弥 角川書店 2006-03-10 by G-Tools |
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2007/03/22 23:44 | 海外の作家 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
2007/03/22 23:44 | 海外の作家 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
2007年01月19日 (金) | 編集 |
![]() | ベロニカは死ぬことにした パウロ コエーリョ Paulo Coelho 江口 研一 角川書店 2003-04 by G-Tools |
若くて美しいベロニカはボーイフレンドも仕事ももっているし愛情溢れる家族もいたが幸せではなかった。
そしてある朝、死ぬことに決めて大量の睡眠薬を飲む。
しかし目覚めると精神病院の中。
自殺未遂の後遺症で残り数日しか生きられないと告知されたベロニカは、残りの日々を狂人達と過ごすことになった。
その数日の中で彼女の中の何かが変わっていく。
++++++++++
楽しいというわけでもなく、感動したわけでもないけれど(紹介文には感動の大ベストセラーとあったけど)、ちょっと考えさせられてしまうお話でした。
それなりに恵まれた環境にいるにも関わらず、ベロニカは死を選びます。
特に代わり映えのしない普通の生活を送り、これから老いて苦悩ばかりが増える人生が嫌だったから。
ベロニカにとっては自殺までが自分なりの人生設計でした。
でもベロニカの思惑通りにはいかず命は助かります。
目覚めた時には精神病院にいました。
けれど残された時間は数日。
この時代の精神病院というのがどういうものなのかは知りませんが、ちょっと怖い印象を受けました。
精神を病んでいる患者ではなく医師や看護士達の方ね。
何かと言えば安定剤ばかり注射してるんですもん。
心のケアをするというよりは何事も起こらないように大人しくさせる、って感じでした。
そして患者にも色々あって、本当に精神を病んでいる人もいれば、病んでいるふりをしてる人もいるわけです。
社会の暗い部分を見た気がする(^^;)
そんな人々との生活の中で、最初は早く死ぬことばかり考えていたベロニカの心に変化が起こり始めます。
生きたいという気持ちが戻ってきますが、もう残された時間が少ないことも覚悟していました。
そしてベロニカも周りの患者達に良い影響を与えていくわけです。
ちなみに、この物語には嘘が1つあるような気が最初からしていたのですが、それはビンゴでした(^^;)
それって良いのか?という疑問も持ちましたけど、正解は良くわからないな・・・。
精神病院の患者達は、「普通」ではないという理由で入院させられているわけですが、では「普通」って何だろう?と少し考えました。
結局は他と同じ、ということになってしまうのかな?
だから他とは違う人は精神異常と判断されてしまう。
もしかしたらその少数の人の方が普通かもしれないのに。
自分は普通だと思っている大多数の方が実は普通ではないという可能性もあるわけですよね。
そうなると自分が普通なのかそうでないのか判断できないかも(^^;)
自分の人生はどう選んでも良いと思いますが、自ら死を選ぶことだけはいけないと思います。
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2007/01/19 00:00 | 海外の作家 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2006年12月06日 (水) | 編集 |
![]() | デミアン ヘッセ 新潮社 1951-11 by G-Tools |
シンクレールは不良少年ににらまれるのが怖くて嘘をついてしまった。
けれどその嘘は不幸な事件を招くことになってしまう。
それを助けてくれたのがデミアンという少年。
デミアンはシンクレールの友人であり、導き手でもあった。
主人公・シンクレールが自己を求めていく青春物語。
++++++++++
不良少年ににらまれたくないばかりについたシンクレールの嘘は、その場限りのものではなくなり、結局はこの少年に脅されるハメになります。
現在でいうカツアゲ・・・かな?
悪気がなくても嘘というのは悲劇を生んでしまうことが多いですよね。
結局嘘はつかないほうが良いということです。
1つ嘘をついてしまえば更に嘘を重ねなくてはいけなくなりますもんね。
そしてシンクレールの苦境を救ってくれたのがデミアンでした。
普通の少年とは雰囲気の違った少年で、今後のシンクレールに大きな影響を及ぼすことになります。
前半は普通に青春物語でした。
シンクレールの内面的な苦悩とか変化とか。
こういった文学作品にしては読みやすかったと思います。
でも後半は宗教的なものが多くなってきました。
人間の精神的な部分を語られると難しくなってきてしまうんですよね(^^;)
ただ、全く意味不明というわけでもなかったです。
それが正しいかはわからないけど、そういう理解もあるのかな、という感じでした。
デミアンもシンクレールも凡人の私にとっては別の世界にいる人間です。
もし近くに彼らがいたら、私は変わり者として彼らを見るでしょうね。
そういう意味ではちょっと怖さも感じました。
あまりに自分の内面深くに入り込みすぎてる感じがしてしまいます。
真の自己を求めるというのがこの物語のキーのようなので、それで良いのかもしれませんが。
一番印象が残ったのはハイタカについての文章でした。
鳥ですが(^^;)
鳥は卵から抜け出ようとして戦う、卵は世界、生まれようとするものは一つの世界を破壊しなければならない。
省略してますがこんな感じ。
意味することは何となくわかります。
私は個人レベルで考えていましたが、物語のラストはもっと大きな出来事に向かいました。
生まれ出るのが怖くなります。
卵を壊さなくても新しい世界に向かう方法はないものかと思ってしまいました。
さてさて、私がこの本を読み始めた理由(^^)
元々私はこのテの作品は苦手です。
理解不能なことが多いから(^^;)、何かきっかけがなければ手にとることはまずないと思われます(威張って言うことじゃありませんが)
今回のきっかけは某漫画でした。
「デミアン」がキーになって底辺に流れているんですよね。
だから「デミアン」自体がどんな物語なのかを知りたくて読んでみました。
でも「デミアン」のストーリーがどう作用してくるのか、漫画のその先の方が気がかりです。
いいのかな、これで(笑)
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2006/12/06 23:19 | 海外の作家 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2006年10月21日 (土) | 編集 |
![]() | 停電の夜に ジュンパ ラヒリ Jhumpa Lahiri 小川 高義 新潮社 2003-02 by G-Tools |
工事の為に5日間、毎晩1時間だけ停電することになった。
すれ違い始めた夫婦はロウソクをともし、停電の間にお互いの隠し事を打ち明けあう。
少しずつ二人の溝が埋まるようになり、次の日は何を話そうかと停電を心待ちにするようになるが・・・。
表題作他、全9編。
++++++++++
タイトルに惹かれて手にした本です。
KinKi Kidsのアルバムの中に「停電の夜には」という曲があるので(笑)
この本の作者はインド系の方らしいです。
だから、インドで生まれた人間がアメリカに渡って生活している、という設定の短編が多かったですね。
そういう背景を持ついくつかの夫婦の物語、という気もしましたが・・・。
特に大事件が起こるでもなく、普通の人々の普通の生活が描かれていました。
独立戦争とか色々背景にはあったのですがそれがメインではないので詳しい描写もなく、歴史にも地理にも疎い私にはちょっと意味不明な部分が多かったです。
実は感想を書こうにもよく理解できなかったので書きようがないというのが本音です(^^;)
その国についての知識がない者にはわかりにくい内容なので、正直あまり印象に残るような作品ではなかったなぁ。
でも、ピュリツァー賞などの文学賞をたくさんとっている人気作品らしいです。
「停電の夜に」
停電の夜というのは、とても不思議なイメージがあります。
誰かと一緒の暗闇は怖いというよりワクワクしました。
この物語の夫婦はある時期からすれ違うようになり、喧嘩をするわけではないのですがぎこちない毎日を過ごしています。
それが停電の夜の打ち明け話をきっかけに少しずつ関係が修復されていきました。
こういうのって素敵だな、と思いました。
やっぱり停電の夜って何か不思議な力があるのかもしれません。
でも最後は、ええっ?って感じでした。
女って、したたかだな(^^;)
現実ってシビア〜。
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2006/10/21 00:00 | 海外の作家 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2006年10月11日 (水) | 編集 |
![]() | オペラ座の怪人 ガストン・ルルー 日影 丈吉 早川書房 1989-05 by G-Tools |
オペラ座で起こる怪事件の数々。
大道具主任の首吊り死体が発見されたり、シャンデリアが落下したり・・・。
それらはオペラ座に住む怪人の仕業だと噂されていた。
ある日、歌姫・クリスチーヌが舞台上から消失するという事件が起こる。
オペラ座の怪人の正体とは?
++++++++++
とても有名なタイトルなので、聞いたことのない人はいないのでは?
もちろん私もよーく知っているのですが、実は読んだことはありませんでした。
でも、推理小説とかでよくモチーフにされるので知っているような気になってたんですよね。
パリのオペラ座の地下には醜い姿を仮面で隠した怪人が住んでいて、歌姫・クリスチーヌと恋に落ちる・・・。
ラブストーリーだと思っていたわけではありませんが、読んでみると、何だ、そうだったのか〜、と思ってしまいました。
実際に行ったことはありませんが、オペラ座というのは本当に不思議な建造物らしいですね。
その地下に広大な湖があるというのも、テレビ番組で紹介されているのを見た記憶があります。
建物の地下に湖というだけでも驚きですが、それが証明されてしまえば、そこに人が住んでいたと言われても意外と納得してしまいそうです。
で、読み終わった頃にはこれが小説だということは忘れてしまいました。
作者側から言えばノンフィクション、でも信じる信じないはご自由に、みたいな感覚です。
読むのに時間はかかりましたが(読み難かったというよりは、忙しかったり体調崩したりで)満足感が残りました。
これで私も「オペラ座の怪人」を知ったぞ、という感じ(笑)
この怪人、殺人やら誘拐やら、色々やらかします。
でも私は憎むことが出来ませんでした。
最後はホントに哀しかったです。
オペラ座の地下にいたこの怪人は、やっぱり人間なのでしょうか・・・?
あ、発見がもうひとつ。
「ファントム」というのが怪人の名前だとずっと思っていたのですが、そうではないんですね(恥)
怪人の名はエリック。
ファントムというのは怪人の意味だったんですね〜。
こうやって小さなことでも知識が増えていくのも、読書の楽しみの一つかもしれません。
で、またどこかの番組でオペラ座の特集でもやってくれないかな〜。
この物語を読んだ後なら、更に楽しめそうな気がします。
是非見てみたいし。
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2006/10/11 00:00 | 海外の作家 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2006年07月24日 (月) | 編集 |
![]() | ポンペイの四日間 ロバート・ハリス 菊池 よしみ 早川書房 2005-03-24 by G-Tools |
前任者が失踪した為、アッティリウスはアウグスタ水道の管理官に任命された。
しかし就任早々、アウグスタ水道が断水してしまう。
水道の修理の為にポンペイに向かうが、アッティリウスの存在を快く思わない部下や、悪事を働く大富豪のおかげで何かと問題が起こる。
そして、ヴェスヴィオ山の噴火は目前に迫っていた。
++++++++++
以前テレビで「ポンペイ最後の日」という番組を見てから、ポンペイに興味を持ちました。
火山の噴火により埋没した古代都市、そして苦悩の表情そのままに再現された亡くなった人の石膏像がかなり印象的だったのを覚えています。
だから書店でこの本を見つけた時、すぐに手にとりました。
火山の仕組みやら何やらを科学的に説明されても私はさっぱりわからないので(^^;)本書のように物語の形式になっているととても助かるのです。
正直なところ私が想像していたのとは少し内容が違いました。
私はあのリアルな石膏像の原因を知りたかった・・・のだと思います。
ホントに衝撃的だったんですよね。
この本は少しそれとは視点が違いましたが、別の角度から踏み込むポンペイも興味深く、勉強になったことが多いです。
歴史小説としてだけではなく、陰謀が渦巻く社会の中でのサスペンス要素も入っているので物語としても楽しめます。
主人公のアッティリウスは、水道官という自分の仕事に誇りを持つ若者です。
断水した水道管を修理する為にポンペイに向かうわけですが、その過程で様々な陰謀を目にし、最後には命まで狙われてしまいます。
でも何者にも屈しない精神的強さがありました。
そして、古代ローマ水道の水準の高さも知ることが出来ました。
現代のような便利な機械などないのに、正確で緻密な設計がなされ、いくつもの都市に水を供給出来るだけの設備を古代人が作り上げたというのはすごいことです。
もう何年も何事もなく流れ続けていた水道に異変が起きはじめたのは、ヴェスヴィオ山噴火の前兆だったわけですが、その異変に気付きながら、それが噴火の前兆だと気付かないのが読み手としてはもどかしかったですね。
目前に噴火が迫っているのが読み手にはわかっているだけに、刻一刻と近付く運命の時にドキドキさせられます。
今は歴史の中に沈み、遺跡として残っているポンペイ。
その時代を生きた人々が確かにいたのだと思うと、何だか不思議な気持ちになります。
何となく当時の映像が想像できるのは、テレビ番組のおかげかな(^^)
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2006/07/24 00:00 | 海外の作家 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2006/07/24 00:00 | 海外の作家 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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