2008年10月06日 (月) | 編集 |
![]() | 月の裏側 (幻冬舎文庫) 恩田 陸 幻冬舎 2002-08 by G-Tools |
九州の水郷都市・箭納倉。
ここで老女の失踪事件が相次いだ。
けれど彼女達は記憶を失くしてはいるものにじきに戻ってくる。
事件に興味を持った元大学教授・協一郎らは「人間もどき」の存在に気付いた。
++++++++++
すごく怖いお話だと思いながら読んでいたのに、最後にはその恐怖が消えてしまいました。
それが何だか怖いんですけど・・・(^^;)
元大学教授の協一郎はしばらく離れていた箭納倉に戻って暮らしています。
地元で起きている老女失踪事件に興味を持ち、それを調べるのに協力してもらうために呼び寄せたのが元教え子で音楽プロデューサーの多聞。
そこに新聞記者の高安と協一郎の娘・藍子が加わり、4人で事件の真相を探り始めます。
探している犯人が人間ではないところが恩田さんらしいんですよね(^^;)
雨雲に覆われいつも曇っている箭納倉の町は水郷都市と言われるだけあってそこかしこに掘割があります。
水と共に存在する町。
だけどその水の中に潜む大きな力の存在。
いつも曇っているか雨が降っているかの町の背景と相まって、とても不気味な設定になっていました。
失踪して戻って来た人達は「盗まれて」いました。
その間の記憶を失くしている以外は一見何の変化もありませんが、でも戻ってきた時には既に人間ではなく「人間もどき」なんです。
それに気付いている人も多いのに、皆それを受け入れているんですよね。
大きな存在の一部でありつつ独立していたい、そんな人間の欲求を満たしてしまうからなのかな。
自分が人間ではなくなってしまうことがわかっているのに。
自分が人間ではなくなってしまったと知って、私は平気でいられるかな?
皆と同じように当たり前に受け止めて今後を過ごしていくのでしょうか?
パニックに落ちいる普通を持っていたいと思う反面、何事もなく過ごしていくことを望んでもいる自分がいます。
すぐそこにある見えているもの。
だけどその裏側にあるものが見えてはいないことには気付き難いものです。
そこに何があるかなんて考えてもみないですよね。
今ここにいる私は「人間」なのか「人間もどき」なのか?
あまり深刻には考えていませんが(^^;)とりあえずそんなことは思ってしまいます。
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2008/10/06 23:30 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2008年02月21日 (木) | 編集 |
![]() | 黄昏の百合の骨 (講談社文庫 お 83-5) 恩田 陸 講談社 2007-04-13 by G-Tools |
百合の匂いの絶えることがない白百合荘。
そこで転落死した祖母の遺言に導かれてやってきた理瀬。
そこには叔母が二人住んでいた。
周囲から「魔女の家」とも呼ばれる白百合荘の秘密を探るうち、毒殺や失踪などの事件が次々と起きていく。
++++++++++
恩田さんは凄いね、の一言です。
サスペンスっぽいので内容的には怖い部分も多いのですが、小説としてはとても面白かったと思います。
「麦の海に沈む果実」の主人公・理瀬のその後のお話になります。
転落死した祖母の遺言に従い白百合荘に半年間住むことになった理瀬。
その家には二人の叔母が住んでいて、彼女達と同居することになります。
この家に住んでいた祖母は何か重要な秘密を隠していて、皆がそれを探しているのですが、お互い誰が何処まで何を知っているのかがわからないので腹の探り合いです。
誰を信用して良いのかわからないし、誰が正義で誰が悪なのかもあやふやですから。
もちろん理瀬も相変わらず謎の女性のまま。
奥深くに暗いものを持っていて、その暗さだけは感じるけれど正体がはっきりしない感じでした。
でも怖いと思う反面、嫌いにはなれないキャラクターなのが不思議です。
私は理瀬が結構好きなんですよねぇ(^^;)
そして次々と事件が起きていき、周囲の人間が関わってきます。
とにかくこのあたりの進み方がとてもテンポよく、犯人は誰?次は何が起こるの?・・・と気になって仕方ありません。
凄く意外な人が事件に関わっていたり。
ホント、何が起こるか展開がわかりません。
皆が怪しいし(^^;)
殺人事件というストーリーとは別に、人間の感情の深さのようなものも感じました。
悪は全ての源、善はその上澄みに過ぎない、という言葉は衝撃でした。
でも登場人物達を見ているとそれも納得してしまます。
ただ、何故か嫌悪感が少ないのは、実際に理瀬が何かしたというわけではないからかも。
今後はわかりませんが・・・。
ラストはやっぱり余韻を残して終わります。
家系の中の事件かと思っていたら何だか社会的規模の事件に繋がってしまうし、登場人物達はまだどこかで接点を持ちそうな気配だし。
こうなったら理瀬の行き着く先を確かめたい気分です。
彼女がこんなに人を惹き付けているものが何なのか知りたいですね。
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2008/02/21 23:24 | 恩田陸 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
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2008年01月17日 (木) | 編集 |
![]() | クレオパトラの夢 (双葉文庫) 恩田 陸 双葉社 2006-12 by G-Tools |
容姿端麗で非凡な才能を持ち、女言葉を話す神原恵弥。
その彼が双子の妹を連れ戻す為に北国のH市に向かったが、もう一つ、重大な目的を持っていた。
それはH市と関係がありるらしい「クレオパトラ」と呼ばれるものの正体を掴むこと。
人々の思惑や駆け引きの交錯する中、恵弥は何を知ったのか。
++++++++++
舞台はH市。
静かで時間がゆっくり流れている町。
そして、冬の寒さが痛いほど伝わってきました。
相変わらず恩田さんの表現力は素晴らしいと思います。
H市・・・行ったことないんですよねぇ。
H山の夜景はとんでもなく綺麗らしいらしいので一度は行ってみたい場所です。
不倫相手を追いかけた双子の妹・和見を東京に連れ戻す為に恵弥はH市に向かいます。
それも目的だったのは確かですが、彼には他にもう一つ目的がありました。
それは「クレオパトラ」と呼ばれるものの正体を掴むこと。
H市にあり、妹の不倫相手・若槻も関係しているらしいのですが、それは密かに探さなくてはなりません。
それなのに恵弥の周りには色んな人がうろうろ。
次々と出てくる謎。
謎を解けばまた次の謎が出てきたり、違う答えが見つかったりで、いったい何回真実を掴み損ねたやら(笑)
真剣に読んでいたつもりですが、読み終わってから、クレオパトラって何だっけ?という疑問が出てきてしまって焦りました。
とりあえず一応の結論は出ていたと思うのですがその記憶が数々の謎に翻弄されて混乱してしまったようです。
答えを探して読み返してしまいました。
でも結局のところ、真実ってわかってないんですよね。
確信に近い憶測、みたいな感じだったような気がします。
当たり前に暮らしている日常のどこに危険が潜んでいるかわからないものですね。
・・・そんな気がしました。
日常の陰には何があるかわからないのかも。
そして、謎だらけのこの物語の主人公・神原恵弥。
ルックスも才能も抜群の男なのに女性の言葉で喋ります。
オネエ言葉ですよね、俗に言う(笑)
だけどこの彼がとんでもなく魅力的な人物です。
寒さに弱いというのが原因か、実の妹が関わっていたのが原因なのかはわかりませんが、今回は随分振り回されていた感じがしましたけど(^^;)
こういう人が友達だったら楽しいだろうなー。
でも私のようなぼんやりな女では太刀打ちできないかもしれません(その可能性の方が大きい)
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2008/01/17 23:26 | 恩田陸 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
2008/01/17 23:26 | 恩田陸 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
2007年11月17日 (土) | 編集 |
![]() | 球形の季節 (新潮文庫) 恩田 陸 新潮社 1999-01 by G-Tools |
4つの高校が居並ぶ東北のある町で奇妙な噂が広まった。
それぞれの高校の生徒が集まって出来た「地歴研」のメンバーが噂の追跡調査を開始するが、やがてその噂は現実のものとなる。
そしてまた新たな噂が流れた。
退屈な日常、眠った町に今何かが起きている。
++++++++++
学園モダンホラーというだけあって、ちょっと不気味な感じのするお話でした。
でもいきなり引きこまれてしまう文章は流石恩田さん、という感じです。
東北の町にある4つの高校にある時共通の噂が流れ、それは現実のものになっていきます。
学校に流れる噂なんて数多くあるような気がしますが、それが現実になってしまうと怖いですよね。
単なる興味ではすまなくなってきます。
この噂はもちろん人の意思によって流されたものでしたが、その真相はあまりにも非現実的に思えました。
でも、絶対にありえないフィクションだとも言えないのではないかという気持ちも消えません。
自分が見ているものだけが現実ではないかもしれないし、正しいとは言い切れないのかもしれませんし。
この町には普通に見えている世界の他に、別の世界が同時に存在しています。
その二つの世界の接点はいたるところにあるけれど、その別世界を知ることが出来るのは一部の人のみです。
でも、町全体が何かをわかっていて知らん顔しているような、そんな雰囲気が漂っていました。
もし自分がその町に住んでいたとして、もしその世界に紛れ込んでしまったら・・・と考えるとちょっと不安です。
多分私にはその別世界に行く能力はないと思うんですけどね(^^;)
ただ、情景描写があまりにも巧みなので妙にリアル感がありました。
このお話の登場人物は結構たくさんいます。
そしてそれぞれみんな個性的です。
恩田さんの作品の登場人物はどこでどう繋がっているのかわからないので、名前を忘れないようにするのに必死でした。
今回も必ずみんなどこかで接点を持っているんですよね。
完璧に世界が出来ているところがホントに凄いです。
でもラストは少し欲求不満が残りました。
最後の噂が流され、それが登場人物達それぞれにどんな影響を及ぼしたのかが気になって仕方ありません。
特に仁と晋・・・彼等はどうなってしまうんだろう?
お互いに別世界を知っている幼馴染。
子供の頃、二人は一緒にその世界を見ました。
そして晋はその別世界を望み、仁は恐れてその記憶を消してしまいます。
二人は高校生になって再会し、仁も記憶を取り戻しました。
行ってはいけないとわかってるのに晋の言葉が心から消えない仁。
自分で決めて進むということ。
それはとても大事なことで、だけどとても難しいことなのだと思いました。
人間は自由を恐れ、自由に伴う責任を恐れている、本当は誰かが決めてくれるのを望んでいる・・・真理かも(^^;)
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2007/11/17 23:59 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2007/11/17 23:59 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2007年07月31日 (火) | 編集 |
![]() | 黒と茶の幻想 (上) 恩田 陸 講談社 2006-04-14 by G-Tools |
![]() | 黒と茶の幻想 (下) 恩田 陸 講談社 2006-04-14 by G-Tools |
学生時代の同窓生だった男女4人はY島への旅行に出掛けた。
「美しい謎」を解明しながら過去を取り戻す旅。
そこに浮かび上がるのは消息を絶った共通の友人・憂里。
巨樹の森を歩きながら、それぞれが自分の中の真相を見つけ出す。
++++++++++
学生時代からの友人だった、利枝子、彰彦、蒔生、節子の4人。
30歳を越えそれぞれに家庭を持っていますが(一人は離婚したばかりでしたが)俗世から離れてY島への旅行に出かけました。
Y島というのは多分屋久島。
太古の杉が生い茂る神秘の森ですよね。
私も以前にここへの旅行を計画しましたが、お金と時間がかかり過ぎるので諦めました(^^;)
でもいつか一度は行ってみたい場所です。
4人の旅のテーマは「非日常」
それぞれの持つ「美しい謎」を解明していくというものです。
Y島の森を歩きながら、過去の出来事や謎が語られていきました。
全部で4章に分かれたこの物語が、章ごとに語り手が代わるというのも面白かったです。
ストーリーはちゃんと1つなのに、それぞれ違う視点から眺めながら進んでいきました。
そしてその中に共通に浮かび上がる人物が梶原憂里。
「麦の海に沈む果実」に登場してくる憂里ですね。
そういえばこの本を手にとったきっかけは、「麦の海に沈む果実」とリンクしている部分があると知ったからでした(^^;)
独立した物語として面白かったのですっかり忘れてた〜。
役者志望の憂里が学生時代に行った一人芝居。
その夜を境に彼女は消息を絶ちました。
憂里の親友だった利枝子。
彰彦は憂里の遠い親戚。
恋人同士だった蒔生と利枝子は憂里が原因で別れました。
節子は直接的な知り合いではないのですが・・・。
蒔生だけが真相を知っていたようですが、それも全てではないような気がします。
憂里の存在に誰もが関わりながら、当時は明かされなかった4人の真実も見えてきます。
語り手が変わるたびに違う真実が見えてくるのはとても興味深くて面白かったです。
ただ、自分にとってとても大事なこと、印象深い過去をこの旅行にくるまで思い出しもしなかったというのは多少の違和感がありました。
確かに強烈な記憶、忘れたいほど悲しいことがあった時に記憶の一部を無意識に消してしまうなんてこともあるようですが、そういう感じでもなかったし。
どちらかといえば信じたくなかった事実を無意識に忘れてしまったという感覚かもしれませんが、ちょっと現実味がありません。
あ、この旅のテーマが「非日常」だからそれはそれで良いのかな(^^;)
ラストに近付く頃には、森を歩きその自然を感じながら語られる事実や心情に、どこか自分自身を重ねてしまうようになりました。
4人の想いのどこかに、自分にも思い当たる感情を見つけるようになるんです。
不思議な感覚の残る物語でした。
そして、彰彦と蒔生のお話があれば良いのに、と思いました。
学生時代から仲がよく、社会に出てそれぞれ結婚してからも付き合いは続いています。
この二人の関係を分析しているのは節子なのですが、かなり共感できる部分があるんですね。
思い浮かぶ二人組が私の中にいるんですもん(笑)
現実にはそれぞれの人生を生きる4人がこうして集まって自然に存在できる関係、羨ましく思いました。
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2007/07/31 00:00 | 恩田陸 | Comment (4) Trackback (0) | Top▲
2007/07/31 00:00 | 恩田陸 | Comment (4) Trackback (0) | Top▲
2007年06月01日 (金) | 編集 |
![]() | 図書室の海 恩田 陸 新潮社 2005-06 by G-Tools |
自分は主人公にはなれない、と思いながら毎日を過ごしていた夏は、半年前の卒業式の日、先輩から秘密の使命を授かった。
そして同時に受け取ったメッセージの意味を見つけたくて、図書室で先輩の読んでいた本を次々と探していく。
「六番目の小夜子」番外編である表題作他、短編集。
++++++++++
恩田ワールド満載の短編集でしたが、私が時々感じる恩田ワールドの不可解さも満載でした。
それぞれの物語は興味深く読みましたが、読後に残った感想は・・・難しい・・・でしたね(笑)
「図書室の海」は「六番目のサヨコ」の番外編。
「ピクニックの準備」は「夜のピクニック」の前日のお話。
「睡蓮」は「麦の海に沈む果実」に登場する理瀬の幼年期のお話。
上記3冊は本編を読んでいたので、すんなり読むことが出来ました。
リンクしている作品の多い恩田ワールドを楽しめた気分です。
この他にももしかして・・・と思うものもありましたが、登場人物の名前をあまり記憶していないので定かではありません。
「春よ、こい」「ノシタルジア」は、話の内容はわかります。
でも誰の語りなのかがイマイチ理解できずについていけませんでした(^^;)
一体今喋ってるの誰だよ〜、と思いながら読み続けていた気がします。
「春よ、こい」など、家系図でも書きながら読まないとけないかと思いましたが(笑)面倒なので諦め、雰囲気だけ楽しみました。
乏しい読解力が情けない(--)
「ノスタルジア」では私の地元でもある松本が舞台になっていてちょっどびっくりです。
松本城や開智学校など馴染み深い建物ですが、ノスタルジアというだけあって少し時代は遡っていた気がします。
でも、あのへんのことかな〜と想像するのは楽しかったですね。
その他の短編もそれぞれに特徴があって面白いですが、それぞれに謎も残したままです。
いつかどこかでその謎がとける作品に出会うことがあるのでしょうか?
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2007/06/01 23:13 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2007/06/01 23:13 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2007年05月19日 (土) | 編集 |
![]() | ドミノ 恩田 陸 角川書店 2004-01 by G-Tools |
一億円の契約書を時間内に本社に届けようとピリピリしている生命保険会社の社員達。
子役のオーディション会場の少女と母親。
推理力を競う大学生。
恋人と別れるために従姉妹と芝居をうつ青年実業家。
東京駅で迷子になった老人と、その老人と待ち合わせていた句会仲間である警察OB。
爆弾を仕掛けた過激派。
来日中の映画監督とそのペット。
真夏の東京駅で、27人と1匹の人生がもつれ合う。
++++++++++
たくさんの登場人物がいるので、それぞれの物語が同時進行していくのだろうことは読む前から予想がつきました。
そうなると自分の記憶力が不安になります。
全部を記憶して繋げる自信があまりなかったので(^^;)
でも驚いたことに、これが意外とあっさり記憶されていきました。
登場人物それぞれの出来事がどこでどう繋がってくるのが楽しみで仕方なくなります。
田舎者の私には東京駅の構造など良くわかりませんが、途方もなく広いことだけはわかりますよ(笑)
都会は凄いよねぇ。
登場人物達はそれぞれにこの東京駅に集まりだし、本来なら全く接点を持つことのなかった人達が知らない間に関わりを持っていきます。
恩田さんの作品なので突拍子もないことが起きたりもしますが、とてもリアルだとも思います。
とにかく楽しいですね。
人生何が起こるかわかりませんし、世の中色んな人がいるものです(笑)
私は良く人並みを眺めながら、この人達それぞれに人生があるんだな、と思うことがあります。
けれどその中の誰かが自分と係わり合いになるとは思ったことはありませんでした。
絶対ないなんてありえないのに、何で考えなかったんだろうな・・・。
全くの余談ですが、登場人物の中に鮎川麻里花ちゃんという10歳の女の子がいました。
ミュージカルのオーディションを受けに来ている女の子なのですが、このコが実はお気に入り。
だって・・・本編には全く関係がないんですが、このコの人物設定にキンキの光一君ファンという項目が〜!
お仲間です(笑)
こんなトコで彼の名前を見るなんて思わなかったなぁ。
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2007/05/19 00:00 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2007/05/19 00:00 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2007年04月27日 (金) | 編集 |
![]() | 夜のピクニック 恩田 陸 新潮社 2006-09 by G-Tools |
夜を徹して80キロを歩くという北高伝統行事の「歩行祭」
高校生活最後のイベントとなるこの歩行祭で甲田貴子は密かな賭けをしていた。
三年間、誰にも言えずにいた秘密を清算するために。
++++++++++
朝の八時から翌朝の八時まで、夜を徹して歩くという「歩行祭」
80キロをいう距離を、それも時間内に歩かなくてはならないという過酷なイベントです。
自分には絶対無理だしこんなのやりたくない、と思う反面、体験してみたいという気持ちも確かにあります。
だって夜歩くとうのは特別な感じですよね。
世界って、昼と夜とではまったく見え方が違います。
それを実際に見たいと思ってしまいます。
多分私はすごく楽天的に考えているんですけど・・・(^^;)
でもどんなに疲れてその時は辛くても、友達と一緒に過ごした時間って後になると楽しかったことしか覚えてないんですよね。
不思議なものです。
この物語は朝の八時から翌朝まで学生達が歩くだけのお話です。
特に大きな事件があるわけでもありません。
それでも最後まで飽きることなくワクワクと読んでしまうんですよ。
私が今まで読んだ恩田さんの作品の中では一番現実味がありました。
大きな事件はないけれど、登場人物達はこの歩行祭の間に皆大きく成長します。
貴子と融はそれぞれに秘密を抱え、高校三年間お互いに口もきかないまま過ごしました。
不自然な二人に周りの友人達は色々と気をまわします。
本人達はいがみ合っているつもりなのに周囲には惹かれあってるように見えるのだから面白いですよね。
意外と周りの方が本当のことがわかるものだと思いました。
信頼し大好きな友人達と歩く特別な夜。
平凡な毎日を過ごしているようでも、学生達にとってはそれはやっぱり青春なのだと思います。
主人公二人を取り囲む友人達それぞれが主人公になりえるだけの魅力を持ち、人物像がしっかりしているのは恩田さんの凄さかなー。
物語の中で流れた時間はたったの1日です。
それでもそこにはとてもたくさんの時間が詰まっていたような気がしました。
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2007/04/27 00:00 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2007/04/27 00:00 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2006年11月25日 (土) | 編集 |
![]() | 三月は深き紅の淵を 恩田 陸 講談社 2001-07 by G-Tools |
読書が趣味という理由で会社の会長宅に招かれた鮫島巧一。
招待の理由は、屋敷内にある筈だけど10年以上探しても見つからない本の探索だった。
その本のタイトルは「三月は深き紅の淵を」
作者は不明。
たった一人にたった一晩だけ貸すことが許された謎の本。
この本を巡っておこる様々なミステリー4部作。
++++++++++
とりあえずタイトルが言い難いです。
これは最初から最後まで、そして今も持っている感想ですね。
意味不明のまま(^^;)
この作品は、私にとってはパズルのような物語でした。
こんな物語を混乱することなく書き上げた恩田さんは相当頭の良い人ではなかろうか・・・。
とにかく構成が複雑で、そのくせちっとも飽きさせません。
本の謎が気になって仕方ないのに、でも答えはいつも霧の向こう、って感じです。
4部構成になっていて、登場人物も舞台もまるで違うのにそこに共通項があるのがわかります。
第1章は屋敷内に隠されている筈の本を探す話。
その本についての謎や内容が語られます。
最後になーんだ、そうだったのか、と思うわけですが、第2章になるとその本の全く違う面が語られます。
第1章で出た結論はまた謎になってしまいました。
第3章は一見全く関係ない物語のようなのに、この辺りから「もしかして・・・」と思うようになりました。
この作品と、作品の中で語られる本の内容に共通するものが見え始めたんですね(鈍い私は普通の人より気付くのが遅いかも)
でもだからといって全部が同じわけではなく、頭の中にハテナマークをいっぱい浮かべながら、ページをひっくり返したりしていました。
一体「三月は深き紅の淵を」の作者は誰なの〜!と叫びたい心境(笑)
第4章にいたっては意味不明(^^;)
3つくらいの別々のお話が短く入れ替わり立ち代り語られるのですが、「三月は深き紅の淵を」の作者の視点、かなぁ。
でもここで、3章で感じた疑問の答えが1部わかりました。
だからといって内容がどうやって絡み合っているのかは、わかるようでわからない感じです。
そして何でこのお話が挟まってるの、と思うのが、数年後に発売されることになる「麦の海に沈む果実」の紹介のような物語。
私は先に「麦の海に沈む果実」を読んでしまっていたのでそれが何かくらいは理解できましたが、そうでなければもっと謎だったでしょうねー。
とにかく最後まで謎だらけ。
どれが本当なのかもわからないし、どれも本当のような気もします。
結局読み手が自分で結論を選ばないといけないのかなぁ。
頭の中混乱中です(笑)
「三月は深き紅の淵を」って何だ〜!?
でもすごく面白い物語です。
最初の数ページでそう感じました。
お勧め本です。
でもこれにハマってしまったら、多分この後まだ数冊を読まずにはいられなくなりますよ(^^)
余談ですが、第1章の登場人物達が現在の若者や社会について討論している場面があります。
もちろん登場人物の性格設定にあわせて会話を進めているのでしょうけど、もし私がその討論の中に加わっていたら多分反論を述べただろうシーンがありました。
私にも言わせろっ!って感じ〜(笑)
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2006/11/25 22:38 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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2006年08月01日 (火) | 編集 |
![]() | 不安な童話 恩田 陸 新潮社 2002-11 by G-Tools |
女流画家・高槻倫子の遺作展で意識を失った古橋万由子は、彼女の息子・秒から、25年前に殺された母の生まれ変わりだと告げられる。
万由子には不思議な力があり、倫子の絵からその記憶を読み取っていた。
そして発見された倫子の遺書により4人の人間に絵を渡しに行くが、それぞれの絵にはメッセージが込められていたらしい。
次々に事件がおこり、やがて過去の事実が記憶の中から蘇ってくる。
++++++++++
最初からいきなり引き込まれるお話でした。
たまたま出かけた高槻倫子の遺作展。
いくつも並ぶその絵の中に、万由子は気分の悪くなるような恐ろしい映像を見て気を失ってしまいます。
何の変哲もない海の絵の中に見えたのは、鋏で殺される女性の姿。
絵の作者の記憶です。
もう最初から恩田さん独特の不思議な世界でした。
人間の記憶というのは意外と消えないものなんですね。
忘れていたつもりでも深い部分に残っていて、ただ単に見えていないだけかもしれないと思いました。
きっかけさえあれば鮮明に思い出し、その記憶が故意に封じられたものなら悲劇が起ります。
この物語の人物達は、記憶を思い出さなければ皆平和に暮らせたのかな・・・?
万由子は高槻倫子の生まれ変わりである、という非現実的に思えることから事件は展開していくわけですが、解決してみればすごくたくさんの真実が組み込まれていて驚きます。
犯人は途中で何となく見当はついたのですが、その経緯は意外なものでした。
私の発想力なんてまだまだです(^^;)
そして中心人物達とは全く関係ないと思っていた人間が実は重要な鍵を握っていてびっくりしました。
これはホントに意外だった・・・。
エピローグでは、万由子は平和な日常を取り戻しています。
でも、すっごく不安の残る文章なんですよね。
まさにタイトル通りなんです。
この物語はとりあえず完結しましたが、この先何か嫌な事件が起りそうな気がします。
万由子の頭の中にふいに浮かんだデ・ジャブ「グレーテル」
「ヘンゼルとグレーテル」ってどんな童話でしたっけ?
子供の頃絶対読んでいる筈なのに漠然としか覚えていません。
元々童話なんて、怖いものらしいですけどね・・・。
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2006/08/01 00:00 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2006/08/01 00:00 | 恩田陸 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲










