2008年09月12日 (金) | 編集 |
![]() | 探偵ガリレオ (文春文庫) 東野 圭吾 文藝春秋 2002-02-10 by G-Tools |
突然燃え上がった若者の頭、池に浮かんだデスマスク、身体の一部だけが腐った死体、海から立ち上る火柱、少年の幽体離脱。
警視庁捜査一課の草薙が説明のつかない難事件にぶつかった時、必ず訪ねるのは物理学科助教授である親友の湯川だった。
常識を超えた謎に天才科学者が挑む。
++++++++++
シリーズ第二段だという「予知夢」を先に読んでしまったのですが、そちらはそれほどのインパクトはありませんでした。
でも第一弾であるこの本はとても面白かったです。
どの事件も一般人から見れば不可解そのもの。
超常現象だと言われれば納得してしまいそうなものばかりでした。
でも、湯川は全部その謎に理由を見つけてしまんですよね。
私は理系が全く苦手なので物理学者である湯川の科学的謎解きは正直チンプンカンプンでした。
理解しようと思って一生懸命活字を追って状況を頭に浮かべる努力はしてみたのですが、無謀な試みでした(^^;)
知識がないことには想像も出来ない(泣)
でもそれを横に置いてもやっぱり面白い作品だと思います。
犯人は最終的にはどれも意外とあっさり捕まってしまうのですが、トリックを暴き犯人を追う過程がとても楽しいんですよ。
それは湯川と草薙のキャラクター、そして学生時代からの親友だという二人の関係性にあるのだと思います。
刑事と科学者という全く別の職に就いているし、性格も相当違いそうな二人。
だけど遠慮なく相手に感情を見せながらも、お互いのことはとても理解しているように思います。
そこにある信頼関係がわかるから二人のやりとりは楽しいし安心していられます。
押し付けがましくないのに補え合える関係って理想的ですよね。
テレビドラマは結局見てはいないのですが、この本の湯川から福山雅治さんはあまりイメージ出来ませんでした(実際には佐野史郎さんをモデルに書かれたらしいです)
柴咲コウさんはテレビのオリジナルキャラなのかな?
小説の中にレギュラー女性はいなかったので。
人気ドラマだったのでいつか見たいと今も思っていますが(レンタルするぞ〜)、湯川と草薙だけで良いなって気持ちもあります。
私、根本的に男二人の名コンビが好きなんですわ(笑)
そこに女性が割り込んで欲しくない・・・みたいなね(ヘンな意味はないですよ)
---------------------------------------------------------------
2008/09/12 23:00 | 東野圭吾 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2008/09/12 23:00 | 東野圭吾 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2008年08月21日 (木) | 編集 |
![]() | 天使の耳 (講談社文庫) 東野 圭吾 講談社 1995-07 by G-Tools |
深夜の交差点で衝突事故が起こる。
死んだドライバーの車には妹が同乗していたが、彼女は目が不自由だった。
しかし彼女は驚くべき方法で兄の正当性を証明する。
交通事故がもたらす運命を描いたミステリー全6作。
++++++++++
どのお話も交通事故に起因する物語です。
連作ミステリーとなっていましたが、交通事故繋がりでも連作というのかな(^^;)
表題作の「天使の耳」は、目の不自由な妹が兄の起こした事故の正当性を証明するお話です。
目が見えないということで普通なら彼女は証人にはなりえないのですが、記憶力と聴力で警官達を驚かせ、兄の無実を証明してみせました。
細かな部分にまで注意を配った、見事な証明だったと思います。
が、「天使の耳」というタイトルにはちょっと異議ありですよ(笑)
彼女から天使の姿は想像できませんでした。
交通事故というのは、関わることになる人々の人生を大きく狂わせてしまいます。
ちょっとくらい、と思ってやってしまう路上駐車。
横断歩道まで行くのが面倒で道路を横切ってしまったり、窓からゴミを捨てたり。
のんびり走る車を悪戯半分に煽ってみたり。
誰でもがどれかひとつくらい経験あるのではないかと思う行動。
罪に問われる確率が低いし、誰もがやっているという妙な安心もありますよね。
でも自分が知らないだけでその小さな行動が、誰かの人生を大きく狂わせてしまうことだってあるわけです。
それによって人生を狂わせてしまった人々のお話は、どれもやりきれないものがありました。
飛び出した人を避けた為に事故にあったトラック運転手、初心者を煽った為にその車をガードレールに激突させてしまった男性、路上駐車のおかげで病院に行くのが遅れた人・・・etc。
被害者と加害者は紙一重という気がします。
で、全体を通して思ったのは、加害者は罪を認めたがらないということ。
当たり前といえば当たり前なのですが、誰かに罪をなすりつけようと必死なんですよね。
酷い人間だとは思うのですが、自分はそうじゃないかといえば自信がありません。
どちらが悪いかはっきりしない場合は多分私も無実を主張するに違いないし(^^;)
でも中には怖い人間もいるんですよね。
自分の側の人間を守るために警察を騙したり加害者を罠に嵌めたり。
こうなるととっちが気の毒なのかがわからなくなってきます。
なにはともあれ、交通事故は不幸しかもたらしません。
私は筋金入りのペーパードライバーなのですが、今更怖くて運転できず困っています(^^;)
絶対に何かと衝突しない車のボディって発明されないもでしょうか・・・。
相手が車でも人でも動物でも物でも。
だって車に何かが当たる必要なんて全くないわけだし。
なんて夢みたいなことを言っていても仕方ないか(^^;)
ドライバーの皆様、歩行者の皆様、事故を起こさないように気をつけましょう!
---------------------------------------------------------------
2008/08/21 21:58 | 東野圭吾 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2008/08/21 21:58 | 東野圭吾 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2008年02月26日 (火) | 編集 |
![]() | 予知夢 (文春文庫) 東野 圭吾 文藝春秋 2003-08 by G-Tools |
深夜、16歳の少女の部屋に男が侵入した。
犯人は17年前にその少女と結ばれる夢を見たと主張する。
男が当時書いた作文にその証拠は残されていた。
常識では考えられない事件を、天才物理学者・湯川が解明していく。
++++++++++
福山雅治さん主演でドラマになっていた作品が面白そうだったので(ドラマは見てなかったので予告で見た程度ですが)原作小説を購入して、現在積読本になっています。
そしてこの「予知夢」は、それに続くシリーズ第二弾だと、最後に解説を読んで知りました。
最初に知っていたら「探偵ガリレオ」の方を先に読んだのに(^^;)
予知夢や幽霊のような非現実的な要素が絡んでくる事件を、物理学者・湯川が解明していくという作品集です。
タイトルを見ただけではもう少し非現実的なまま話が進んでいくのかと思っていましたが、流石物理学者が乗り出してくるだけのことはあります。
どんな不可解な現象も全部科学的に解明しちゃうんですね。
私が物理だ科学だという分野がとんでもなく苦手だというせいもあるのだと思いますが、イマイチ面白みに欠けたという印象でした。
あまりにあっさり解決してしまうんですもん。
事件解決の過程が短いので、どちらかというとサスペンスというよりやっぱり物理の解説要素が強かった気がしてしまいます。
それはそれで凄いとは思いましたけどね。
でも何だか平べったい感じがしちゃってます。
私には物理学の深さがわからん(^^;)
ただ、一番最後「予知る(しる)」というお話。
今まで非現実をものともせず全て科学的に解明してきたのに、このお話のラストで本当の予知を臭わてきます。
それがちょっと怖かったかも・・・。
---------------------------------------------------------------
2008/02/26 00:00 | 東野圭吾 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2008/02/26 00:00 | 東野圭吾 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2007年05月26日 (土) | 編集 |
![]() | 手紙 東野 圭吾 文藝春秋 2006-10 by G-Tools |
強盗殺人を犯して服役中の剛志。
その剛志から弟である直貴の下には獄中から月に1度手紙が届いた。
けれど「強盗殺人犯の弟」という壁は直貴を苦しめ続ける。
進学、恋愛、就職・・・直貴が何かを掴もうとする度にこの事実は立ちふさがった。
++++++++++
自分とは関係のない世界・・・と自分が思っているだけの世界かもしれないお話でした。
最後まで、自分だったらどうするだろう、と考えさせられ続けた気がします。
両親を亡くし、貧しい生活を続けてきた剛志と直貴。
剛志は直貴を大学にいかせる費用が欲しくて泥棒に入りました。
けれど家人に見つかって抵抗され、衝動的に殺してしまいます。
結果、罪は強盗殺人。
直貴の為に思いつめた兄の気持ちがわかるだけに直貴は強く責めることはしませんでしたが、強盗殺人犯の弟という立場に置かれた直貴の運命は大きく変わりました。
世間は強盗殺人犯の弟、と聞くと関わりを持ちたくないと思ってしまいます。
進学にも就職にもその壁は立ちはだかりました。
みんなわかっているんです。
罪を犯したのは直貴本人ではなく兄であり、直貴は関係ないと。
だから彼の境遇を気の毒だとは思うのだけど、やっぱり自分とは関わりのない場所にいて欲しいんです。
酷いですよね。
直貴は何もしていないのに。
けれど・・・自分も世間と同じではないかとも思います。
普段普通に接することは出来ると思います。
でもそれ以上は?と考えると自信がありません。
頭ではわかていても躊躇してしまうかも。
ただ、彼を避ける周囲の人々も、直貴自身が憎かったわけではないんですよね。
彼等なりに守りたい大切なものがあったのだから。
だけどこういうことの繰り返して差別や偏見ってなくならないんだろうな。
直貴の就職先の社長が言いました。
差別は当然、犯罪者やそれに近い人間を排除するのはまっとうな行為だ、自分が罪を犯せば家族も苦しめることになると犯罪者本人に思い知らせる為に。
本の帯にもこの部分が抜粋されていて(ここでは簡単にまとめましたが)これを読んだ時には驚いていました。
差別は当然、なんてありえないと思ったから。
でもこの社長は直貴の敵ではありませんでした。
道しるべを示してくれた重要人物です。
言い方に問題がある気がしないでもないですが。
この頃には直貴は兄の手紙を読むことさえしていませんでしたが、獄中からの手紙は、読者である私には呑気なものに感じていたのは否めません。
生きていくために弟がこんなに苦しんでいるのに、と思うと腹が立ったくらいです。
何も関係ないのに差別される直貴が気の毒でなりませんでした。
でもこの兄もやがて自分の罪の重さと、自分の行為が招いた結果を受け入れなくてはなれらなくなります。
ラストはやっぱり、どうすることが正しいのか考えて考えて、やぱっぱり何だか答えが出ません。
直貴の選択は当たり前だと思っても、どうしても、ホントに良いの?と言いたくなってしまいます。
でも兄の罪は罪で簡単に許されていいものでもありませんし。
自分だったら・・・?
---------------------------------------------------------------
2007/05/26 14:11 | 東野圭吾 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
2007/05/26 14:11 | 東野圭吾 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
| ホーム |



