fc2ブログ
読書の記録と雑談
眠れぬ真珠/石田衣良
2009年06月30日 (火) | 編集 |
4101250529眠れぬ真珠 (新潮文庫)
石田 衣良
新潮社 2008-11-27

by G-Tools


版画家の咲世子は17歳年下の映像作家・素樹との恋におちる。
人生の後半に訪れた恋は、愛し合う喜びと別離の予感を咲世子にもたらした。


++++++++++

版画家としてはそれなりに成功した人生を送っている咲世子ですが、更年期障害に悩まされたり、一人で生きていくことに不安を感じたり、若い頃とは違ってしまった様々なことに悩まされています。
私は(多分)まだ更年期障害を経験してはいないと思うのですが、こんなに悩まれると不安になってきますね。
そんな中、カフェのウエイターとして働いていた映像作家の素樹と出会い、二人は恋におちて行きます。
17歳年下の男性との恋。
恋に年齢なんて関係ないと思いつつ、こういう歳の差カップルというのは年上の方が悩むんですよね。
若い子はあまり気にしないんですよ(^^;)
私も別に歳の差があっても良いのではないかと思いながら読んでいたのですが、咲世子が60歳の時に素樹が43歳・・・と言われると、やっぱ無理かも、なんて思ってしまいます。
まあ本人次第なんですけど。

そして咲世子は、いつか素樹と別れなくてはならないと承知しながら素樹と恋人同士になるわけですが・・・これって結構しんどいですよね。
素樹は映像作家なのですが事情があってその世界から離れていました。
でも素樹の住む世界は映像の世界で、その世界に戻してあげることこそ自分の役目だと咲世子は思っていて、実際そうしてしまいます。
もちろん本当は泣きながら、でも表面上は恋で遊ぶ大人の女を装って。

もし私が咲世子の立場なら同じことをしたかもしれません。
でもこういうのっていつもちょっと思ってしまうんですよね。
相手の為に、って理由は本当に良いのかなって。
結果的には良いのかもしれないけど、相当相手を苦しめる結果になることだってないとは言えない。
私は話し合いの上での同意、を望むなぁ。
その結果別れを選ぶならしょうがない。

恋をするのに年齢なんて関係ない、と思わせてくれるお話でした。
が、45歳になっても年下男性に恋されるような素敵な女になるのはかなり難しそう。
それを考えると私はがっかりします(^^;)
---------------------------------------------------------------

2009/06/30 22:34 | 石田衣良 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
コメント
この記事へのコメント
年下の男性を好きになっても・・・
好かれることは、ますない!(笑)
私って、片思い大好きっ子なので
あまり恋愛って分かりません(笑)
相手のために身を引くというのは
洋の東西、今昔を問わず、良くある話かな?
2009/07/01(水) 21:20:03 | URL | ともこ #I2cSjMIM[ 編集]
>ともこさん
言いきっちゃってますね~(^^;)。そんなことないように思いますが(^^;)
私は恋愛するなら年上男性が好きです。
でもファンになるのは年下男性ばかり(笑)
好きの種類が違うんでしょうかね・・・。

相手の為に身を引くというのは、どうなんでしょう?良くあることなのかはわかりませんが、引く方は悲しくても覚悟の上での選択だけど、引かれる方は悲しいだけのような気が・・・。
時が過ぎて、あの時あの人が去ってくれて良かった、なんて思わないんじゃないかな?実際にはその方が良かったんだとしても。
2009/07/02(木) 00:19:02 | URL | 月帆 #oEKVtF.6[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック